
Vol.20 稲垣潤一
JCB Presents Junichi Inagaki 2018『収穫祭』in BLUE NOTE TOKYO
~MIND NOTE~EDGE OF TIME~ 意表を突いてHARVEST~熟成からヌーヴォーまで
【JCB MUSICとは】
JCBが独自に企画している、JCBカード会員の方だけにお贈りする限定ライブ。
今回は、稲垣潤一が単独で2回目の登場!
初日1st STAGEのReport と Set Listをお届けします。
昨年デビュー35周年を迎えた稲垣潤一の
BLUE NOTE TOKYO Special Liveをレポート!
優しさと力強さを併せ持つハイトーン・ヴォイスが、今年も秋のジャズ・クラブに響き渡った。
昨年デビュー35周年を迎えた人気シンガー、稲垣潤一が2018年10月25日と26日の二日間にわたって「Junichi Inagaki 2018『収穫祭』in BLUE NOTE TOKYO~MIND NOTE~EDGE OF TIME~ 意表を突いてHARVEST~熟成からヌーヴォーまで」を南青山のブルーノート東京で開催した。
前回のステージではアルバム『Personally』(1984年)、『NO STRINGS』(1985年)、『REALISTIC』(1986年)からの楽曲が披露されたが、今回はその続編ということで『Mind Note』(1987年)、『EDGE OF TIME』(1988年)、そして2017年にリリースされた会心作『HARVEST』からのナンバーが選曲された。
開演前、ステージの両脇にあるTVモニターに3作品のジャケットが映し出され、会場の期待も高まっていく。
キーボードの塩入俊哉、ギターの渡辺格、ベースの岡沢茂、バック・コーラスとタンバリンの渡部沙智子という、気心の知れた顔ぶれがステージに並んだ後、稲垣潤一が登場した。
オープニングは「髪飾りの栞」、続いて日本テレビ系“ぶらり途中下車の旅”エンディングテーマにも使用された「週末のStranger」と、『HARVEST』に入っていた楽曲を披露。最新アルバムからの音楽世界を目の前で届けた後、あの’80年代へとタイムスリップしていく構成が心憎い。
映画『愛はクロスオーバー』の主題歌でシングル盤としても大ヒットした「君のためにバラードを」といった定番曲はもちろん、鬼才・崎谷健次郎が作曲した「トライアングル」、ほとんどライブで取り上げたことがない「Oh Darling」などをじっくりと歌い込み、「時の岸辺」では渡辺が2本のギターを持ち替えながら、実に繊細なサポートで主役のヴォーカルを盛り立てた。
『Mind Note』も『EDGE OF TIME』も、オリコン週間アルバム・チャートで首位を獲得した作品。発売当時に購入し、愛聴し続けてきたオーディエンスも多いはずだ。イントロが始まると“この曲を待っていた!”とばかりに一緒に口ずさんだり、リズムに乗って体を動かしたり、じっくりと聴き入ったり、誰もが楽しそうにライブに酔いしれていた。
アンコールは最新作からの「ワンダー・ハイウェイ」と、シングル盤としても大ヒットした『Mind Note』の収録曲「思い出のビーチクラブ」(清涼飲料水のコマーシャルにも使われた)。30数年の間をおいて作られた楽曲が並んだとはいえ、情景描写に富んだ歌詞と美しいメロディのコンビネーションが織りなす稲垣ワールドには、1ミリの誤差も感じられない。
ライブ中には時折MCも挿入されるのだが、アルバム発表当時の社会情勢やエピソード(紅白歌合戦出場のときのこぼれ話など)を盛り込んでの語り口は、まるで深夜放送を聴いているかのような軽快さと親密さに溢れていた。
トークでは笑いも盛り込みつつ、歌に入ると“ちょっとシャイな男のラヴ・ソング”というべき世界を都会的なバンド・サウンドに乗せて表現する・・・稲垣潤一の奥深さが、クラブならではの親密な空間で満喫できる極上のひとときだった。
JCBオリジナルカクテル「harvest」
無花果、りんごの濃厚な味わいが楽しめるharvestな一杯。
(ライター:原田和典 カメラマン:中村 祥一)
Set List
1st STAGE | 2nd STAGE | |
M1 | 髪飾りの栞 | 夕焼けは、君のキャンバス |
M2 | 週末のStranger | Kamome |
M3 | Memories | エンドレス・ラブ |
M4 | 君のためにバラードを | 唇を動かさないで |
M5 | ON and ON | 追憶のバラード |
M6 | 時の岸辺 | September kiss |
M7 | Oh Darling | サザンクロス |
M8 | Just the same | 上手な恋の終わりかた |
M9 | トライアングル | She is a star |
M10 | ワンダー・ハイウェイ | ワンダー・ハイウェイ |
En | 思い出のビーチクラブ | 思い出のビーチクラブ |
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